2011年ノーベル文学賞

受賞理由

稠密で透光性のあるイメージを通じて、読者に現実への斬新な道筋を与えたこと

受賞者

トーマス・トランストロンメル
トーマス・トランストロンメル

スウェーデンスウェーデン

解説

トーマス・トランストロンメルさんは、心に残る短い言葉で詩を書いたスウェーデンの作家です。彼の詩を読むと、まるで窓から外の景色をのぞくように、新しい世界が見えてきます。たとえば“夜は大きな地図のように広がる”と書くと、夜空が広く感じられます。身の回りの自然や音、色を大切にして、想像力をふくらませる力を教えてくれます。難しい言葉を使わずに、わずかな言葉で深い気持ちを表せることが、彼のすごいところです。

関連キーワード

言葉のリズムや比喩を用いて感情や思想を表現する文学形式。トランストロンメルは短詩形式で革新を起こした。

凝縮されたイメージ

少ない単語で複数の感覚や意味を同時に喚起する表現技法。彼の代表的スタイルで、読者の想像力を爆発的に拡張させる。

隠喩

直接的な比較を行わずに、ある物事を別の物事になぞらえて示す修辞。トランストロンメルはメタファーとメトニミーを巧みに切り替える。

自然

風景・動植物・気象など、彼の詩に頻繁に登場し内面の状態を映し出す鏡となる主題。

心理学

作者が専門的に学んだ分野で、夢や無意識の描写に深い影響を与えている。

北欧文学

スカンディナビア諸国で生まれた文学の総称。トランストロンメルはその中でも国際的影響力の大きい作家として位置づけられる。

翻訳

異なる言語間で意味と響きを移しかえる行為。彼自身も翻訳者として活動し、詩の“半透明性”を探究した。