2000年ノーベル物理学賞(2)
受賞理由
情報通信技術における基礎研究(集積回路の発明)
受賞者
ジャック・キルビー
アメリカ合衆国
解説
パソコンやゲーム機の「頭脳」にあたるチップは、とても小さな部品がぎっしり入った板です。キルビーさんは、たくさんのトランジスタや抵抗を一つの小さな板の上にまとめて作る「集積回路」を初めて形にしました。これにより、機械は小さく軽くなり、電気もあまり使わなくてすみます。もし集積回路がなければ、今のスマートフォンやパソコンは存在しません。電卓やデジタル時計など、身近な電子製品もキルビーさんのおかげで生まれました。
関連キーワード
集積回路
複数の電子素子を一枚の半導体基板に同時形成した回路。小型軽量・低消費電力を実現し、現代電子機器の根幹をなす。
シリコン
地球上に豊富に存在する元素で、SiO2酸化膜との相性が良くMOSトランジスタに最適。IC量産の標準材料として採用されている。
フォトリソグラフィ
紫外線やEUV光を使って感光材をパターン化し、半導体表面に微細な回路図形を描く工程。解像度向上が微細化の鍵になる。
モノリシック集積
抵抗・コンデンサ・トランジスタなどを同一基板に一体化する技術概念。配線長と寄生素子を大幅に削減できる。
マイクロプロセッサ
計算機の中央演算機能を一枚のICに実装したデジタルLSI。IC技術の発展により性能が指数関数的に向上した。
ムーアの法則
IC上のトランジスタ数は約18〜24か月で倍増するという経験則。半導体業界の技術ロードマップの指標となっている。
CMOS
相補型MOS構造で、pMOSとnMOSを組み合わせて静的電流をほぼゼロに抑える論理方式。低消費電力ICの標準技術。
半導体製造プロセス
酸化、エッチング、イオン注入、メタル配線、パッケージングなどICを作る一連の工程の総称。各工程の微細化と高純度化が性能向上を支える。